エアライン豆知識

【知らない人が多い!】飛行機の航空会社が年二回ダイヤを編成する理由とは?

よくニュースなどでも取り上げられる航空会社のダイヤ編成。年二回航空会社は出発時間の変更や使用する飛行機の機材変更などを行います。

このダイヤ編成に伴い、グランドスタッフも出発時間を覚え直したり、お客様の予約を確認したりします。

そんなダイヤ編成ですが、そもそもなぜダイヤ編成を行うのか、ダイヤ編成を行うことで空港の仕事にどんな影響があるのかを解説します。

ダイヤ編成とは何?

ダイヤとは、航空会社が運航する運航スケジュールのことです。具体的には出発時間や到着時間、運航頻度が含まれます。

航空会社のダイヤ編成は、航空機・乗員数・空港施設などを考慮して設定されます。

こんな記事を見たことはありませんか?

(出典:https://www.travelvoice.jp/20220823-151886「JALグループ、2022年度冬期の国内線計画を発表、一部羽田路線を運航時間を5分延伸、消費燃料削減で高度運航」)

 

これはダイヤ編成の結果、会社がこの路線は増便をした方が良いと判断し、冬ダイヤから増便となっております。

このように定期的な定期的なダイヤの見直しのことをダイヤ編成と言います。

なぜダイヤ変更が年二回行われるのか

飛行機のダイヤは年二回全ての航空会社で一斉に行われます。

年によって異なりますがタイミングは以下の通りで変更されます。

①夏ダイヤ(サマーダイヤ)は3月下旬頃

②冬ダイヤ(ウィンターダイヤ)は10月下旬頃に切り変わります。

年二回ダイヤ変更が行われるのは以下2つの理由のためです。

・サマータイムの関係
・偏西風の影響

サマータイムの関係

まずひとつ目はサマータイムの影響です。

各空港には飛行機の発着枠(スロットと言います)がありますが、サマータイムの有無で、国によって飛行機の出発時間・到着時間に変更が生じます。

(例えば、日本だとサマータイムを導入していないため調整は必要ありませんが、欧米だとサマータイムを導入しているので出発・到着時間を調整する必要がありますよね)

そのため、年2回のダイヤ変更をすることで時間の調整をしているのです。

偏西風の影響

もう一つの理由は偏西風の影響です。

ジェット気流とも呼ばれる偏西風は、北半球・南半球ともに冬場に強い影響を受けます。

日本からアメリカ方面は追い風となるので飛行時間も短く、ヨーロッパ・アジアなどの西向きは向かい風となるので飛行時間が長くなります。

ダイヤ編成は国際線だけでなく、国内線でも各空港の発着枠や使用する機材の変更や繁忙期の需要などに合わせてダイヤが決定します。

ダイヤ編成の際に気を付けることとは?

出発時刻が変更になっているかも!

ダイヤ変更前に航空券を購入された方は、変更に伴い出発時刻が変更になっている可能性があります。また、航空券を購入していたものの、ダイヤ編成に伴い発着枠が取れずにキャンセルになっていたり、使用する機材が変更になって座席が変わっていることもあります。

出発時刻が変更やキャンセルとなった場合、航空会社からメールなどで連絡が入りますので、3月以降・10月以降のフライトを早めに購入された方は変更がないか確認した方が良いかもしれません。

機材変更に伴い、座席が変更になっているかも!

ダイヤ編成では、使用する飛行機の機材も変わる場合があります。

そのため、航空券購入時に座席を指定していたとしても機材変更に伴って予約していた座席も変更になる可能性があります。

出発時間と一緒に座席も変わっていないか確認するようにしましょう!

国際線を利用する方は乗り継ぎ時間もご注意を!

ダイヤ変更前に国際線の航空券を購入された方も注意が必要です。出発時間変更に伴って、到着時間も変更となるため、次の便に乗り継ぎができないことも。

(国際線だけでなく一部国内線も注意が必要です!)

外資系航空会社だと変更の通知が来ない場合があるので必ずご自身で確認しましょうね。

まとめ

ダイヤ編成直後は、チェックインカウンターに出発時間が変更になっていることを知らず
飛行機に乗り遅れてしまったお客様がよくいらっしゃいました。

また、ダイヤ編成についてはお客様からも問い合わせが多いトピックです。

・ダイヤ編成は年二回航空会社が出発時間等の変更を行う
・ダイヤ編成後は、出発時間・使用する飛行機の機種が変更されている可能性がある
・乗り継ぎ時間や座席を予約している場合は変更されてないか確認が必要!

冬ダイヤの切り替えは、このブログを更新したまさしく今日!

これから旅行や出張などに行かれる方は時間が変更になったいないかチェックしてみてくださいね。

 

ABOUT ME
いろは@元日系国際線GS
10年近くグランドスタッフ(GS)として勤務した経験を元に、グランドスタッフと目指す方に役立つ情報を発信しています。